ヨガをすることで自律神経のバランスを整える効果はあるの?

目次
心身と自律神経の関係とは
自律神経には交感神経と副交感神経があります。
自律神経はほぼすべての臓器に伸びていて同じ臓器をコントロールしていますが、交感神経と副交感神経とでは全く違う働きをしています。
集中しているときや緊張しているときは交感神経が優位になり、寝ているときやゆったりリラックスしているときには、副交感神経の働きが優位になっています。
例えば運動をすると心拍数と呼吸数が上昇しますが、このコントロールを行っているのが、脳の脳幹部にある視床下部と前帯状回と呼ばれる場所です。
激しい運動や集中や緊張によりストレスが続いたりすると、この視床下部と前帯状回が働きすぎて、負担がかかってしまいます。
それにより交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、切り替えがうまくいかなくなると心身にさまざまな不調があらわれます。
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自律神経のバランスが崩れると起こる症状
自律神経のバランスが崩れてしまうと、頭痛やめまい、体温調節がうまくいかない(冷えやほてり)、過呼吸など様々な疾患、症状が起きます。
身体面、精神面にも影響を及ぼす可能性があります。
内臓や器官を調べてもらっても異常が見られないので、検査をしてもらっても異常なしと言われます。
また人によっても症状が違い、どの症状がどれだけ強いのかも人それぞれです。
なぜ自律神経のバランスは崩れるの?
自律神経は、ホルモンの分泌、免疫の調整、代謝の調整の3つの役割をつかさどっています。
この3つが均等に働いている状態が理想ですが、どこかの部分に偏って自律神経が働いてしまうと、残りの2つをうまくコントロールできなくなってしまいます。
例えば月経時の女性ホルモンのバランスは、通常と異なる分泌が起きます。
ホルモンの分泌調整を視床下部に命令すると、そればかりに自律神経が働いてしまい、病原菌を排除する免疫調整や代謝の調整がおろそかになってしまいます。
それにより自律神経の3つの役割分担が平均的に行われなくなり、その結果自律神経が崩れてしまうのです。
ヨガの呼吸が自律神経のバランスを効果的に整える
自律神経を整えるために、ヨガでもっとも重要なのが呼吸です。
私たちが意識せずとも呼吸ができているのは自律神経のおかげです。
しかし交感神経が優位な状態が続くと、呼吸は浅く速くなります。
現代社会において、パソコンやスマホはなくてはならないものになっていますが、パソコンやスマホを見ているときは普段より呼吸が浅くなり、知らずに止まっていたりと、呼吸が乱れる人が多くなっています。
酸素を取り込む量が減ってしまうと、疲れやすくなり、老化も早める他、自律神経を崩す原因になります。
ヨガはゆったりとした呼吸を意識して行うので、自律神経が整いストレスが軽減されます。
またヨガは動きと一緒に呼吸を行うので、心と身体を結び、心身が安定した状態をつくります。
ヨガにより呼吸を整えることで、自律神経がバランスよく保たれるのです。
ヨガの呼吸法で副交感神経を高める
吐く息を長くする呼吸法
ヨガでは吸うことより、吐く動作を大事にします。
長く息を吐けるようにするためには、腹式呼吸が大事になります。
腹式呼吸は、吐くときに下腹部がへこみ、吸うときに下腹部がふくらみます。
どうしてそうなるかというと横隔膜が上下するからです。
横隔膜は息を吐くと上に持ち上がり、息を吸うと下に下がります。
まずは鼻からゆっくりと息を吐きます。
全てを吐ききったら、その反動でゆっくりと息を吸います。
最初は自分の心地よいタイミングで呼吸を繰り返します。
慣れてきたら、8秒かけて少しずつ息を吐き、3~4秒かけて自然に吸います。
お腹に手を当てて呼吸をしてみるとふくらんだりへこんだりがわかりやすいです。
横隔膜をスムーズに動かせるようになると、自然と長く息を吐けるようになります。
片鼻の呼吸法(ナディショーダナ)
24時間無意識に行っている呼吸ですが、常に両鼻を使っているわけではありません。
呼吸する鼻を、右鼻、左鼻…と数時間おきに変えていると言われています。
片鼻の呼吸法は、右と左の鼻を交互に使い、呼吸を繰り返すことにより自律神経を整える効果があります。
右鼻で呼吸をすると交感神経、左鼻で呼吸をすると副交感神経が活性化されると言われています。
左右どちらかの鼻を指で閉じて呼吸してみると、呼吸しやすい、呼吸しにくい方が分かるかもしれません。
右鼻の方が呼吸しやすい方は、交感神経が優位になっていて、左鼻の方が呼吸しやすい方は、副交感神経が優位になっていると言えます。
片鼻の呼吸法により、自律神経が整いストレス解消の効果があります。
また脳に十分な酸素を送ることができるので、脳の働きがよくなり、頭がすっきりする効果もあります。
1. 楽な姿勢で座り、背筋を伸ばし、軽くあごを引きます。
2. 目を閉じます。
3. 右の親指で右鼻を閉じたまま、左鼻から息を吸います。
4. 右の親指で右鼻を閉じたまま、左の薬指で左鼻を閉じます。
5. 右の親指を離し、右鼻から息を吐きます。
6. 左の薬指で左鼻を閉じたまま、右の親指で右鼻を閉じます。
7. 3~6をセットとして10セット繰り返します。
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自律神経を整えるヨガのポーズ
猫のポーズ
自律神経の径路である背骨のゆがみや骨盤のゆがみを整えます。
★両手をついて四つん這いになって5本の指をしっかりと開きます。肩の下に手首がくるようにしましょう。
★息を大きく吸って、吐きながら腰・背中・首をひとつひとつ丸めておへそを覗き込みます。
★四つん這いに戻り、息を吸いながら背中を反らしていきます。
5回ほど繰り返します。
コブラのポーズ
自律神経の径路である背骨のゆがみを整えます。
★うつ伏せの姿勢になります。
★足を後ろに伸ばし両足の甲を床につけます。両手を胸の横に置きます。
★息を吸いながら、両手で床を押すように胸を開きながら身体を起こします。
★腰とひざをしっかり伸ばします。
★息を吐きながら、うつ伏せの姿勢に戻ります。
5回ほど繰り返します
スキのポーズ
自律神経の径路である背骨のゆがみを整え内臓機能を高めます。
★仰向けの姿勢になります。
★息を吸いながらひざをまっすぐ伸ばしたまま、お腹の力を使って、両足を垂直に持ち上げます。
★息を吐きながらゆっくりおしりを持ち上げて、胸をあごに近づけます。
★持ち上げた足先を、頭の上の遠くへ伸ばして床に置き、5回ほど呼吸をします。
橋のポーズ
自律神経に働きかけ女性ホルモンのバランスを整えます。
★仰向けの姿勢になります。
★両膝を立て腰の幅に足を広げます。
★両手は体の横に置き身体を床につけます。
★足の裏で床を押し、吸う息でお尻を上げます。
深い呼吸を5回ほど繰り返します。
チャイルドポーズ
緊張やイライラを沈め身体から疲れを開放します。
★正座の姿勢から、息を吸って背筋を伸ばします。
★息を吐きながら、身体をゆっくりと前に倒していきます。
★手を前に歩かせておしりをかかとに乗せるように身体を折りたたみます。
★眉間をマットにおろします。
★深い呼吸を5回ほど繰り返します。
★息を吸いながら両手を自分の方に歩かせ、ゆっくりと上半身を起こします。
しかばねのポーズ
短時間で数時間の睡眠と同じくらいの効果がある最高のリラクゼーション法です。
★仰向けになります。
★手のひらを上に向け、腕は身体から少し離します。
★足は腰幅よりやや広めに開き、つま先は外側に倒します。
★目を閉じ身体を自然に任せ、何も考えずにリラックスします。
身体のみ休めて、意識は目覚めたままなるべく眠りに落ちないように行います。
寝る前にやる場合はそのまま寝てしまっても大丈夫です。
10分から15分ほどで終了します。
しかばねのポーズは、身体を整えようとするポーズではなく心に直接的に働きかけ、自分を見つめるポーズです。
何も考えないということはとても難しいことに気づくと思います。
人生を送るうえでストレスを避けるのは難しいことですが、しかばねのポーズを行っている間は、無意識に生じる心の緊張が緩みます。
ヨガの最後にはしかばねのポーズで極上のリラックスタイムを作り、自律神経を整えてください。
紹介したヨガのポーズは毎日簡単に手軽にできます。
ヨガは呼吸やポーズによって、姿勢や内臓の調子を整えながら自律神経の乱れをリセットする効果があります。
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心身のバランスを整えるには、ヨガが非常に効果的です。
心を明るくしてこわばっていた身体がほぐれます。
日常にヨガを取り入れることによって、気になる身体の不調を改善していきましょう。
自律神経のバランスを整え、気持ちよく毎日を過ごすために気軽にヨガを楽しんでみてください。
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